1962年、「望郷の海」で映画デビューすると、1969年、映画「野獣を消せ」では、狂犬のような若者役を演じて進むべき方向性を確信し、1975年には、大島渚監督作品「愛のコリーダ」でたちまち人気を博した、藤竜也(ふじ たつや)さん。
今回は、そんな藤竜也さんの、若い頃(デビュー)から現在までの出演作品や経歴を時系列でまとめてみました。
藤竜也は20代の時に「望郷の海」で映画デビューし「野獣を消せ」でアウトロー役を演じていた
21歳の時にスカウトされて芸能界入りし「望郷の海」で映画デビュー
藤竜也さんは、1962年、大学在学中の21歳の時、スカウトされて芸能界(日活)入りすると、同年には、「望郷の海」で映画デビューするのですが、
最初の数年間は通行人の役ばかりやらされていたといいます。
「望郷の海」より。小林旭さん(左)と藤竜也さん(右)。
ちなみに、「望郷の海」では、八百長を依頼されるも、それを拒否して殺されるボクサーを演じています。
28歳の時に映画「野獣を消せ」でアウトロー役
そんな藤竜也さんは、1969年、28歳の時、映画「野獣を消せ」で、狂犬のような無軌道な若者役を演じると、これまで日活にいなかったタイプのアウトロー役が見事にはまり、ようやく、自分の演技に手応えを感じたそうです。
「野獣を消せ」より。
藤竜也が30代の時は大島渚監督の映画「愛のコリーダ」に出演し大きな話題となっていた
32歳の時にテレビドラマ「時間ですよ」でスナックの片隅に座る謎の男役でたちまち注目を集めていた
そんな中、1971年には、日活が撮影所を一部閉鎖したことから、藤竜也さんはこれをきっかけにフリーとなり、テレビドラマに出演するようになると、
1973年、32歳の時には、テレビドラマ「時間ですよ」で、スナックの片隅に座る謎の男を演じ、たちまち、注目を集めます。
1962年、大学在学中の21歳の時にスカウトされて芸能界入りするも、最初の数年間は通行人役ばかりされていた、藤竜也(ふじ たつや)さんですが、1969年、映画「野獣を消せ」で狂犬のような若者役を演じられると、進むべき方向 …
「時間ですよ」より。
34歳の時に大島渚監督の映画「愛のコリーダ」で、主人公・吉蔵役を演じ大きな話題となっていた
こうして、ようやく注目されるようになった藤竜也さんは、1975年、34歳の時には、大島渚監督の映画「愛のコリーダ」で、主人公・吉蔵役を演じると、日本初の本番映画ということで大きな話題となったのでした。
長年の下積みを経て、1973年、ようやく、ホームドラマ「時間ですよ」で、注目を集められた、藤竜也(ふじ たつや)さんは、1975年には、後に藤さんの代表作となる、大島渚監督の映画「愛のコリーダ」のオファーが舞い込みます。 …
「愛のコリーダ」より。藤竜也さんと松田英子さん。
しかし、「愛のコリーダ」は、反響が大きかった反面、猥褻(わいせつ)な表現を巡って裁判沙汰となったこともあり、藤竜也さんは、その後、2年間仕事がなかったといいます。
それでも、やがては、NHKからのオファーを皮切りに出演依頼が殺到すると、
以降、
- 1978年(37歳)「大追跡」
- 1978年(37歳)「火の航跡」
- 1979年(38歳) NHK銀河テレビ小説「冬の虹」
- 1980年(39歳)「春の訪問者・ミセスとぼくとセニョールと!」
など、テレビドラマに立て続けに出演するようになります。
藤竜也が40代の時は刑事ドラマ「プロハンター」ほかタバコ「CASTER」のCMに出演
40歳の時に刑事ドラマ「プロハンター」で元刑事・水原淳役
そんな藤竜也さんは、1981年、40歳の時には、刑事ドラマ「プロハンター」で元刑事・水原淳役を演じており、
元新聞記者役の竜崎駿介(草刈正雄さん)とタッグを組み、犯罪ギリギリの危険な仕事を次々と解決していく、冒険心あふれる痛快な刑事ドラマとなっています。
「プロハンター」より。草刈正雄さん(左)と藤竜也さん(右)。
42歳の時にタバコ「CASTER」のCMに出演
また、藤竜也さんは、1983年、42歳の時には、タバコ「CASTER」のCMに出演しています。
映画「愛のコリーダ」で一大センセーショナルを巻き起こした、藤竜也(ふじ たつや)さんですが、事務所の猛反対を押し切っての出演で事務所を辞めていたこともあり、その後は2年もの間、仕事がない状態でした。 「藤竜也の愛のコリー …
藤竜也は70代の時に「龍三と七人の子分たち」「やすらぎの郷」「初恋~お父さん、チビがいなくなりました」に出演
74歳の時に「龍三と七人の子分たち」で龍三役
そんな藤竜也さんは、2015年、74歳の時には、北野武監督の映画「龍三と七人の子分たち」で龍三役を演じているのですが、右手の薬指と小指がないという役どころということで、注目を集めました。
「龍三と七人の子分たち」より。
76歳の時にお昼のドラマ「やすらぎの郷」で高井秀次役
また、藤竜也さんは、2017年、76歳の時には、テレビ業界に貢献した者だけが入居できる老人ホームを舞台に、様々な思いを抱える入居者たちの人間模様を描いたお昼のテレビドラマ「やすらぎの郷」で、
主人公で脚本家の菊村栄(石坂浩二さん)の亡き妻(風吹ジュンさん)に思いを寄せていた往年の任侠スター「秀さん」こと高井秀次役を演じています。
「やすらぎの郷」より。藤竜也さん(左)と石坂浩二さん(右)。
78歳の時に映画「初恋~お父さん、チビがいなくなりました」で倍賞千恵子と28年ぶりの夫婦役での共演
そして、2019年、78歳の時には、映画「初恋~お父さん、チビがいなくなりました」で無口でぶっきらぼうな亭主関白な夫の役を演じているのですが、
妻役の倍賞千恵子さんとは、実に28年ぶりの夫婦役での共演となっています。
若い頃は、「野獣を消せ」「時間ですよ」「愛のコリーダ」「プロハンター」などに出演され、幅広い演技に定評がある、藤竜也(ふじ たつや)さん。現在も、ヤクザ役、ぶっきらぼうな亭主関白の夫役、女性にモテモテだった往年の任侠スタ …
「初恋~お父さん、チビがいなくなりました」より。倍賞千恵子さんと藤竜也さん。
藤竜也は現在(80代)も映画「大いなる不在」で主人公の認知症の父親役ほか現役バリバリ
そんな藤竜也さんは、2024年、83歳の時には、映画「大いなる不在」で主人公・卓(森山未來さん)の認知症の父親・陽二役を演じており、80代を過ぎた現在も、現役で活動しています。
「大いなる不在」より。(左から)森山未來さん、真木よう子さん、藤竜也さん。