少女漫画雑誌「りぼん」の表紙に出られていたのを、黒澤明監督に見初められ、1965年、映画「赤ひげ」でデビューされた、内藤洋子(現在は喜多嶋洋子)さん。翌年の1966年には、テレビドラマ「氷点」でヒロインに抜擢され、たちまち人気女優となるも、1970年には結婚され、芸能界を引退。カリフォルニア州に移住されています。
年齢は?出身は?身長は?本名は?
内藤さんは、1950年5月28日生まれ、
茨城県鹿島郡神栖村白十字保養農園のご出身(⇒東京都東久留米市⇒神奈川県鎌倉市育ち)、
学歴は、
自由学園
⇒鎌倉市立御成小学校
⇒北鎌倉女子学園卒業
ちなみに、内藤洋子は本名で、
結婚後は、喜多嶋洋子となっています。
黒澤明監督の「赤ひげ」で映画デビュー
内藤さんは、1960年、小学校5年生の時、学校に、「エースコックのワンタンメン」のCM撮影に訪れたスタッフにスカウトされ、
少女マンガ雑誌「りぼん」のモデルとして活動を始められると、その後、7年に渡り、「りぼん」の表紙を務められるのですが、
映画監督の黒澤明さんの長女で、当時11歳だった、黒澤和子さんが、「りぼん」を定期購読されていたことから、当時、映画「赤ひげ」製作中で、主人公、保本登(加山雄三さん)の許嫁(いいなずけ)役選びに困難を極めていた、黒澤監督の目に留まり、高校在学中の1965年、「赤ひげ」で、いきなり、映画デビューを果たされたのでした。
「赤ひげ」より。
ちなみに、「りぼん」の表紙を見て、内藤さんを気に入った黒澤監督は、自ら、内藤さんにオーディションを受けるように勧められると、
結果、内藤さんと酒井和歌子さんが、オーディションの最終選考に残ったそうで、最後の最後まで、映画製作陣では、内藤さんと酒井さんのどちらにするか決めることができず、
最終的には、黒澤監督の息子さんで、当時20歳だった黒澤久雄さんに二人の写真を見せ、久雄さんが選んだ、内藤さんに決定したのでした。
「氷点」でブレイク!
こうして、幸運にも、黒澤監督作品で女優デビューを飾られた内藤さんは、翌年の1966年には、三浦綾子さんの不朽の名作のテレビドラマ化「氷点」で、ヒロインの辻口陽子役に抜擢され、テレビドラマデビュー。
「氷点」より。内藤さんと新珠三千代さん。
陽子を引き取って育てる、夏枝役を演じられた、新珠三千代(あらたま みちよ)さんのたっての願いで、内藤さんの出演が実現したそうですが、この出演で、内藤さんは視聴者の間でもたちまち人気者に。
内藤さんの自宅前が、観光バスの遊覧コースとなり、自宅が紹介されるほどだったそうで、
その後も、内藤さんは、
1966年「大菩薩峠」
「あこがれ」
1967年「伊豆の踊子」
「大菩薩峠」より。内藤さんと仲代達矢さん。
などの映画に出演されています。
「白馬のルンナ」がヒット
また、1967年には、ヒロインを務められた映画「その人は昔」の挿入歌「白馬のルンナ」を歌われると、50万枚の売上を記録する大ヒットを飛ばすなど、歌手としても成功。
ちなみに、この映画では、白馬と戯れる内藤さんが、まるでお姫様みたいに可愛いと、多くのファンが魅了されたようで、この歌も、そんな内藤さんのイメージにぴったりですね♪
結婚で芸能界引退、海外移住
そして、その後も、
映画では、
1968年「兄貴の恋人」
1969年「地獄変」
「地獄変」より。
テレビドラマでは、
1970年「めぐり逢い」
「めぐり逢い」より。
と出演を重ね、人気絶頂だった1970年、内藤さんは、音楽家で元ランチャーズの、喜多嶋修さんと結婚され、芸能界を引退。
ご主人との馴れ初めなど、詳しいことは分かりませんでしたが、結婚後は、イギリスのロンドンに移住され、1972年には、娘の喜多嶋舞さんを出産されています。
その後、ご主人のお仕事の都合なのか、1974年には、家族3人で、アメリカ、カリフォルニア州に移住されると、
1981年には、息子の勢さんを、
1983年には、二人目の娘、維さんを出産されています。
現在は?
その後、内藤さんは、主婦業や子育ての傍ら、絵画をはじめ、グラフィックデザイン、CDアートワーク、コスチュームデザインなど、数多くのアート活動をされていたそうですが、近年は、絵本作家としても活動され、
2004年「天使の羽音-山鳩からの贈り物-」
2005年「おひさまにだっこ」
と絵本を出版。
ちなみに、現在は、ロサンゼルスを拠点に、エッセイ、絵本、童話などの創作活動をされているとのことでした。
さて、いかがでしたでしょうか?
巨匠、黒澤明監督作品で女優デビュー、その後、瞬く間にスターダムの階段を駆け上り、結婚後はカリフォルニアへ移住、主婦業の傍ら、創作活動に励まれるなど、人気女優にふさわしい、華やかな人生を送ってこられた内藤さんですが、
2014年には、娘で女優の喜多嶋舞さんの、息子さんをめぐる出生騒動に、突如、巻き込まれてしまいます。
現在は、ご主人の喜多嶋さんとともに、お孫さん(舞さんの息子)の親権を持ち、内藤さんが育てているということですが、心穏やかではない日々を送られているかもしれません。
早く、この問題が解決し、落ち着くといいですね。