1954年、黒澤明監督作品「七人の侍」の通行人役でデビューすると、1957年には、映画「黒い河」で早くも存在感のある演技を披露し、以降、60年以上も第一線で活躍されている、仲代達矢(なかだい たつや)さん。今回は、そんな仲代さんのデビューからの出演作品を画像を交えてご紹介します。

「仲代達矢の影武者は勝新太郎の代役でカンヌ国際映画祭グランプリ!」からの続き

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出演作品(映画)

それでは、ここで、仲代さんのデビューからの主な出演作品をご紹介しましょう。

映画では、

1956年「火の鳥」
     「裸足の青春」
     「黒い河」
     「サザエさん」
     「おしどりの間」


「黒い河」より。仲代さんと有馬稲子さん。

1957年「大番」
     「あらくれ」
     「ひかげの娘」
     「続大番 風雲編」
     「危険な英雄」 
     「肌色の月」
     「続々大番 怒濤篇」
     「サザエさんの青春」


「大番」より。仲代さんと淡島千景さん。

1958年「乾杯!見合結婚」
     「母三人」
     「結婚のすべて」
     「ぶっつけ本番」
     「大番 完結篇」
     「炎上」
     「風流温泉日記」
     「裸の太陽」  


「炎上」より。

1959年「人間の條件 第一部純愛篇、第二部激怒篇」
     「野獣死すべし」
     「鍵 大映東京」
     「銀座のお姐ちゃん」
     「暗夜行路」
     「人間の條件 第三部望郷篇、第四部戦雲篇」
1960年「女が階段を上る時」
     「娘・妻・母」
     「青い野獣」
     「みな殺しの歌より 拳銃よさらば」


「野獣死すべし」より。

1961年「人間の條件 完結篇 第五部死の脱出、第六部曠野の彷徨」
     「用心棒」
     「妻として女として」
     「雲がちぎれる時」
     「永遠の人」
1962年「椿三十郎」
     「からみ合い」
     「お吟さま」
     「切腹」


「人間の條件」より。


「切腹」より。

1963年「憂愁平野」
     「天国と地獄」
     「白と黒」
     「五十万人の遺産」
     「みれん」
     「女の歴史」
1964年「蟻地獄作戦」
1965年「怪談」
     「最後の審判」
     「股旅三人やくざ」
     「四谷怪談」
     「血と砂」


「白と黒」より。仲代さん(左)と小林桂樹さん(右)

1966年「五匹の紳士」
     「大菩薩峠」
     「他人の顔」
     「沈丁花」
1967年「殺人狂時代 」
     「佐々木小次郎」
     「上意討ち 拝領妻始末」
     「ゴメスの名はゴメス・流砂」
     「日本のいちばん長い日」
     「旅路」  


「大菩薩峠」より。

1968年「斬る」
     「連合艦隊指令長官 山本五十六」
     「肉弾」
     「野獣暁に死す」
1969年「御用金」
     「栄光への5000キロ」
     「日本海大海戦」
     「人斬り」
     「地獄変」
     「天狗党」


「野獣暁に死す」より。

1970年「蝦夷館の決闘」
     「幕末」
     「無頼漢」
     「座頭市あばれ火祭り」
     「商魂一代 天下の暴れん坊」
1971年「暁の挑戦」
     「激動の昭和史 沖縄決戦」
     「いのちぼうにふろう」
     「出所祝い」 


「無頼漢」より。岩下志麻さんと仲代さん。


「いのちぼうにふろう」より。

1973年「王将」
     「哀しみのベラドンナ」
     「人間革命」
     「朝やけの詩」  
1974年「華麗なる一族」 
1975年「青春の門」
     「吶喊」
     「吾輩は猫である」
     「金環蝕」  


「金環蝕」より。

1976年「晩歌」
     「続人間革命」
     「不毛地帯」  
1977年「姿三四郎」 
1978年「女王蜂」
     「雲霧仁左衛門」
     「火の鳥」
     「ブルークリスマス」


「不毛地帯」より。

1979年「闇の狩人」
1980年「影武者」
     「二百三高地」
1981年「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」
1982年「鬼龍院花子の生涯」
     「遠野物語」
1984年「北の螢」  
1985年「乱」
     「食卓のない家」


「鬼龍院花子の生涯」より。夏木マリさんと仲代さん。


「乱」より。

1986年「熱海殺人事件」
     「道」
1987年「ハチ公物語」  
     「トリナクリア」
1988年「優駿 ORACION」
     「アナザーウェイ D機関情報」  
1991年「陽炎」
1992年「豪姫」
     「遠き落日」


「ハチ公物語」より。

1993年「子連れ狼 その小さき手に」
     「月光の夏」
1994年「螢の光」  
1995年「EAST MEETS WEST」
1996年「宮澤賢治-その愛-」
1999年「金融腐食列島[呪縛]」
2000年「雨あがる」
2002年「助太刀屋助六」
     「白い犬とワルツを」
     「陽はまた昇る」


「白い犬とワルツを」より。

2003年「阿修羅のごとく」
2005年「男たちの大和/YAMATO」
2006年「犬神家の一族」
2009年「引き出しの中のラブレター」
2010年「春との旅」
     「座頭市THE LAST」
2012年「フクシマ2011 被曝に晒された人々の記録」
     「毒とひまわり 名張毒ぶどう酒事件の半世紀」
     「ツナグ」


「春との旅」より。徳永えりさんと仲代さん。


「ツナグ」より。仲代さん(左)と松坂桃李さん(右)。

2013年「約束〜名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯〜」
     「日本の悲劇」
     「書くことの重さ」
     「人類資金」
     「かぐや姫の物語」
2014年「ジョバンニの島」
2015年「仲代達矢「役者」を生きる 」
     「ゆずり葉の頃」
     「NORIN TEN〜稲塚権次郎物語」
     「果し合い」


「ゆずり葉の頃」より。仲代さんと八千草薫さん。

2016年「ふたりの死刑囚」  
2017年「海辺のリア」 
2018年「返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す」
     「ああ栄光は君に輝く」
     「眠る村」
2019年「ある町の高い煙突」  
2020年「峠 最後のサムライ」
     「帰郷」


「海辺のリア」より。黒木華さんと仲代さん。


「ある町の高い煙突」より。井手麻渡さん(左)と仲代さん(右)。


「帰郷」より。常盤貴子さんと仲代さん。

出演作品(テレビドラマ)

テレビドラマでは、

1958年「忠直卿行状記」
1964年「仲代達矢アワー 加賀騒動」
1965年「仲代達矢アワー 荒野の素浪人」
1967年「ゴメスの名はゴメス」
     「沓掛時次郎」
1972年 NHK大河ドラマ「新・平家物語」
1975年「太平洋戦争秘話「緊急暗号電、祖国ヨ和平セヨ!」-欧州から愛をこめて」


「新・平家物語」より。中村玉緒さんと仲代さん。

1977年「海は甦える」
     「砂の器」
1981年「着ながし奉行 悪徳の巣にいどむ一匹侍」
1982年「丹下左膳 剣風!百万両の壺」
     「地獄の掟 闇の犯罪をめぐる影の証言」
1983年「影狩り」
     「樅ノ木は残った」


「樅ノ木は残った」より。

1987年「太閤記」
1988年「飢餓海峡」
1989年「友よ静かに瞑れ」
     「十三人の刺客」
1990年「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」
     「荒木又右衛門 決闘 鍵屋の辻」
     「戦艦大和」


「友よ静かに瞑れ」より。仲代さん(左)と綿引勝彦さん(右)。

1991年「忠臣蔵 風の巻・雲の巻」
1992年「風車の浜吉捕物綴」
1993年「清左衛門残日録」
     「五粒の真珠」
     「静かなる熱狂 イサム・ノグチと女優」
1995年「大地の子」
1996年 NHK大河ドラマ「秀吉」


「大地の子」より。仲代さん(左)と上川隆也さん(右)。

1997年「松本清張スペシャル・霧の旗」
     「鏡は眠らない」
1998年「宮之原警部 こころの事件簿 京都高瀬川殺人事件」
2000年「袖振り合うも」
2001年「嘱託刑事・小山田昭平」
2002年「春が来た」
2004年「世界の中心で、愛をさけぶ」


「世界の中心で、愛をさけぶ」より。(左から)山田孝之さん、綾瀬はるかさん、仲代さん。

2005年「大化改新」
     「星に願いを 〜七畳間で生まれた410万の星〜」
2006年「新・人間交差点」
2007年「遠い国から来た男」
      NHK大河ドラマ「風林火山」
2012年「ドラマWスペシャル 學」
     「約束〜名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯〜」


「風林火山」より。

2014年「ドラマW 罪人の嘘」
2015年「土曜ドラマ 破裂」
     「藤沢周平 新ドラマシリーズ 果し合い」
2016年「ラマW コールドケース〜真実の扉〜」
     「巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲」
2017年「返還交渉人-いつか、沖縄を取り戻す-」


「巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲」より。玉木宏さん(左)と仲代さん(右)。

ほか、数多くの作品に出演されています。

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「ブルーリボン賞主演男優賞」「紫綬褒章」「勲四等旭日小綬章」

こうして、1954年、黒澤明監督作品「七人の侍」のエキストラとして映画デビューされて以来、数多くの作品に出演されてきた仲代さんですが、

1959年には、撮影が1年半にも及んだ、小林正樹監督作品「人間の條件」で、小林監督をも感服させる演技を披露し、「第16回毎日映画コンクール 男優主演賞」「NHK映画賞 主演男優賞」を受賞。


「人間の條件」より。新珠三千代さんと仲代さん。

1980年には、黒澤明監督作品「影武者」の演技で、「第35回毎日映画コンクール 男優演技賞」「ゴールデンアロー賞映画賞(および大賞)」「ブルーリボン賞主演男優賞」を受賞されているほか、


「影武者」より。

1955年「新劇」新人演技賞(『幽霊』)
1957年「エランドール賞」新人賞
1962年「第13回ブルーリボン賞」主演男優賞(『切腹』)
     「第36回キネマ旬報賞」主演男優賞(『切腹』『椿三十郎』)
1969年「京都市民映画祭」助演男優賞(『人斬り』)
1971年「シシリア・タオルミナ映画祭賞」
1974年「紀伊国屋演劇賞」(『リチャード三世』『友達』)
     「芸術選奨文部大臣賞」(『どん底』『令嬢ジュリー』)


「椿三十郎」より。(左から)三船敏郎さん、仲代さん、田中邦衛さん。

1980年「カンヌ国際映画祭グランプリ」
     「文化庁芸術祭賞」優秀賞(『ソルネス』)
1981年「エランドール賞」特別賞
1982年「マニラ映画祭」主演男優賞(『鬼龍院花子の生涯』)
1992年「日本シェイクスピア賞」男優賞
     「シュヴァリエ」芸術文化勲章
1993年「紀伊国屋演劇賞」(『リチャード三世』)
1995年「NHK放送文化賞」


「鬼龍院花子の生涯」より。夏目雅子さんと仲代さん。

1999年「東京都文化賞」
     「モンブラン国際文化賞」

2000年「坪内逍遙大賞」
2004年「松尾芸能賞」大賞
2005年「文化庁芸術祭賞」大賞(『ドライビング・ミス・デイジー』)
2006年「読売演劇大賞」選考委員特別賞(『ドライビング・ミス・デイジー』)
2010年「日本映画批評家大賞」ダイヤモンド大賞(荻昌弘賞)
2011年「第28回日本映画復興賞」復興賞


「ドライビング・ミス・デイジー」より。奈良岡朋子さんと仲代さん。

2013年「山路ふみ子映画賞」功労賞
     「川喜多賞」
     「朝日賞」

2015年「三船敏郎賞」
2016年「第39回日本アカデミー賞」協会栄誉賞
2018年「第38回高崎映画祭」最優秀主演男優賞(『海辺のリア』)
     「第25回読売演劇大賞」芸術栄誉賞
2019年「第32回東京国際映画祭」特別功労賞


「海辺のリア」より。阿部寛さん(左)と仲代さん(右)。

と、数多くの賞を受賞。

1992年にはフランス文化省の芸術文化勲章「シュヴァリエ」、1996年には「紫綬褒章」、2003年には「勲四等旭日小綬章」、2007年には「文化功労者」、2015年には「文化勲章」も受章されています。

「仲代達矢の妻・宮崎恭子への想いが泣ける!」に続く

文化勲章伝達式での仲代さん。

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